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かがわ総文祭2025

郷土芸能 和太鼓部門

自然に体が揺れる楽しい演奏 「桜宴歌(おうえんか)」でお客様を応援したい

木更津総合高等学校(千葉県) 

和太鼓部

3年 M.Nさん

演目:「桜宴歌(おうえんか)」

(2025年7月取材)

 

卒業生への想いが込められた「桜宴歌(おうえんか)」

 

―まず、今回の演目について教えてください。

 

今回演じたのは、桜に宴に華と書いて「おうえんか」と読む曲です。詞と曲はそれぞれ2人の顧問の先生に作っていただきました。もともとは去年の3月に卒業した3年生を送るために作られた曲です。「これから進む道は、時に長く、険しいものかもしれないけれど、私たちが演奏するこの曲をいつか思い出して、夢や目標に向かって歩んでいってほしい」という思いが込められています。

 

3年間和太鼓部で培った経験、そして私たち後輩の応援が背中を押す。そんな思いを込めて演奏しました。現在は、多くの方々に応援してもらっている私たち和太鼓部が、今度はお客様を応援できればという思いで演奏しています。

 

また、ステージ後ろの横断幕は、本校のほかの部活動の皆さんに協力してもらい完成しました。布の縫製は手芸部、特に顧問の先生が中心となって進めてくださり、文字は書道部に書いてもらいました。多くの方々の力を借りてできあがった横断幕は、演奏に込めた私たちの思いを、より一層引き立ててくれたと感じています。

 

―今回の演目の見どころを教えてください。

 

どの楽器やパートにも見せ場があり、それぞれの魅力があります。たとえば、冒頭はゆったりとした笛の音色から始まりますが、ここは桜を見て、どこか懐かしい気持ちになってもらえるような思いを込めて演奏しています。

 

その後のサビでは太鼓同士の掛け合いがあり、高校生活や和太鼓部での日々の楽しさを体全体で表現しています。途中の歌唱パートでは、「どんな社会の荒波も乗り越えていけるように、私たちが背中を押している」という思いを込めて歌っています。

 

そして最後のサビでは、担ぎ桶やエイサー(沖縄の太鼓)といった、移動しながら叩ける太鼓を使って、舞台上を自由に動き回りながら演奏します。まるで桜吹雪のように舞いながら、「笑顔で一歩踏み出してほしい」という願いを込めて、私たちらしい笑顔あふれる演奏を心がけています。

 


 

苦労した歌唱パート 本番では全員で想いを重ねて

 

―皆さんの演技のいちばんの魅力はどこにあると思いますか。

 

楽しく演奏をして、その気持ちをそのままお客様に感じてもらえるところでしょうか。今回も曲の最後の場面で、会場のお客様が自然と体を揺らし、音楽に乗ってくださっている様子が見えて、とても嬉しい気持ちになりました。 

 

 ―今回の演目は、どんな練習をしてきましたか。

 

もともとは移動式の太鼓を使用した3分ほどの楽曲だったので、全国大会の8分以内という枠に収まるように編曲してもらいました。今年の4月に楽譜ができあがり、そこから練習を始めました。

 

普段私たちが練習をしている音楽室は全国大会の会場のように広くないため、学校や公民館などの体育館を借りて練習をしてきました。各パートの練習や通し練習をしながら、何度も話し合いを重ねて本番に臨むことができました。

 

―今回の演目で、苦労したところを教えてください。

 

一番苦労したのは歌唱パートです。皆の音程がなかなか合わず、13人という人数で会場いっぱいに声を響かせるために何度も練習をしました。1番は、2年生の男子生徒が堂々と一人で歌ってくれており、その姿に私たちも刺激を受けて、2番ではその想いを引き継ぐように全員で声を重ねました。 


 

地域のイベントやお祭りでの演奏にやりがい

 

―普段の活動についてうかがいます。現在、何人の部員で活動していますか。

 

1年生13人、2年生11人、3年生2人の26人です。

 

―普段は、どんな公演をしていますか。

 

地域のイベントやお祭りなどで年間30~40本ほど演奏させていただいています。保育園や幼稚園の夕涼み会、小学校や中学校の文化祭や芸術鑑賞会、神社など神聖な場所での奉納演奏などです。

 

学校外での演奏では、たくさんの方から拍手をいただいたり、「良かったよ」「また見たい」と声をかけていただいたりして、「頑張って演奏してよかったな」と心から思える、刺激的で貴重な体験ができます。普通の高校生活ではなかなか味わうことのできないものなので、私にとって大きなやりがいの一つです。観客の皆さんが笑顔になっている様子を見るととても嬉しくなり、「もっと喜んでもらえる演奏をしたい」と感じます。

 

―これからどんなことにチャレンジしたいですか。

 

部活動としては、8月に行われる関東大会にも出場できることになり、気を引き締めて臨みたいと思います。

 

私自身としては、現在3年生なので、来年、絵に関わる専門学校へ進学します。実は、和太鼓部の連絡用にLINEスタンプを2つ作成しました。今後は自分の得意なことを活かし、部活にも関わっていきたいと考えています。

 

―最後に、総文祭の舞台に立った感想を教えてください。

 

この舞台に向けて部員一同練習を積み重ねてきたので、悔いなく発表できてよかったと思います。他校の素晴らしい演奏も拝見できて、今後の和太鼓部の活動に対するモチベーションも上がりました。部員一同、関東大会や今後のイベント演奏に向けて、より多くの練習を積み重ねたいと思います。

 

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