パテントコンテスト 優秀賞
祖母を助けたい! 軽量・シンプル・低コストの人工筋肉膝サポーターを開発
千葉県立京葉工業高等学校
寺門優弥さん、那倉聖陽さん、高山竜之介さん(2年)
◇部活での参加(建設研究部)
◇発明タイトル「人工筋肉膝サポーター」
特別賞「WIPO(世界知的所有権機関)賞」も同時受賞
(2025年12月取材)
◆応募した発明の内容を、具体的に教えてください。
本発明は、高齢者の基本動作(立ち上がり、歩行)を補助するため、人工筋肉を用いた膝関節サポート装置の開発を目的としています。既存の膝サポーターでは十分ではない、膝モーメントとパワーの向上を人工筋肉の屈曲も利用して補う点が発明の核心です。軽量・低コスト・簡易装着を重視し、さらに残存身体能力の低下を防ぐため、自分の足りない力のみを補助します。高齢者が、自分で動けるという自立感を損なわずに、転倒リスクを低減することを狙った装置です。
◆アイデアを思いついたきっかけを教えてください。
グループ員の祖母が膝の痛みを感じており、階段で転倒してしまったことがありました。日常生活の制限に悩む姿を見たことがきっかけとなり、工業高校に通う私たちだからこそ、負担を減らせる装置を作れるのではと考えました。
◆コンテストに出場したきっかけを教えてください。
パテントコンテストのポスターを見た寺門くんが、デザイン系の仕事を目指している那倉くんと、PBL(プロジェクトベースドラーニング)が得意である高山くんをプロジェクトに誘い、顧問の先生と相談して参加を決めました。
◆製作は、いつ頃から始めて、どのくらい時間をかけましたか。
2024年5月から企画や設計を始め、同年の9月に試作の製作を始めました。試作では、一度失敗すると設計からやり直すことが何度もありました。2月下旬に、試作品が完成しました。




◆選考に通ってから特許庁への特許出願までに、どのようなことをしましたか。
特許の書類、CADを用いた図面作成を主に行いました。書類は手引きや弁理士の方の助言を参考にしながら、請求範囲の書類を仕上げました。図面作成は試作した人工筋肉をCADで表しました。
弁理士の方からは、特許を取得するまで、必要なこと(わかりやすい文章や図面の書き方など)を教えていただきました。弁理士の方の経験談を交えた技術的なアドバイスをいただき、書類作成を行いました。
私たちは特許出願に関して知識が乏しかったため、書類作成、提出などの手順や方法を理解することが大変でしたが、弁理士の方からメールなどで教えていただいたことをしっかりと覚え、だんだんと作業のスピードを上げていきました。
◆知財権について、どのような学習をしましたか。
主にサイト「特許情報プラットフォーム」を見て、先行技術を調べて優れた部分を分析したり、文章や図面の書き方を参考にしたりして、少しずつ学びを深めました。

◆特許権を取得したら、今後どのように発展させたいですか。
私たちのアイデアが世界に公開され、それを見た人たちのアイデアの参考になったりすることで、今後の科学、医療の技術の発展につなげたいと考えています。
◆今回の経験がきっかけとなり、将来進みたい分野や夢が見つかりましたか。
まだ明確に決まっていないところはありますが、多様なモノづくりの分野やデザイン・設計等の分野に進んでいきたいと考えています。今回の活動で、デザインについて学ぶことができ、成長することができたと思いますので、この経験をうまく活用できるような分野に進みたいです。

◆今回の体験を通して、上達したこと、学んだことはありますか。
特許の書類を作成する過程で、少しずつ文章力が向上しました。特許の文章は一般的な文章と異なり、独特な文章表現があるので、今まで学んできたこととの違いを感じました。
また、試作を製作する際に、今まで触れたことがない設備や機械を使用したことでモノづくりの奥深さを改めて知ることができました。普段の授業では出てこない専門的な用語を多く知ることができたため、今回はよい経験となりました。

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