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「本との出会い」のススメ

~様々な分野で活躍する人たちから

大学の魅力って?

渡辺治先生

計算機科学者 元・東京工業大学理学部情報科学科、現・工業所有権情報・研修館理事長

 

私は、大学の最も魅力的なところは、自分のやりたいことを追求できる環境を得られる点だと思っています。もちろん、大学以外でも、何かを究めることは可能です。けれども、大学では、それが、より自然にできる、そのための知識や機材や支援(つまり「環境」ですね)、そして機会と時間が得られやすいのです。どの大学でも、どの分野でも、自分がその気持ちで臨めば得られるはずです。


新刊『人間の心が分からなかった俺が、動物心理学者になるまで』を語る

-動物の心を知り、生きることを知るために、俺が読んできた本と観てきた映画-

岡ノ谷一夫先生

生物心理学者 元・東京大学教養学部、現・帝京大学先端総合研究機構

 

決して優等生ではなく、やや変人少年で人間が嫌いな俺でも、結果として好きなことにしがみついてゆくことで、なんとか楽しい半生を送ってきました。この本はそういう人間のことが書いてあります。俺の話を読んで笑ってもらえればうれしいです。俺でも生きてきたのだから、君たちは全くもって生きているべきなのです。


<本を通した学問への出会い方入門編>

本のページの向こう側へ 隠された扉を開けるための読書

渡邊十絲子さん 詩人・書評家

 

教卓からこちらを向いて授業をするような本ではなく、著者が自分の興味関心へとつき進んでいる後ろ姿を見せる本を読んでほしい。そういうものこそが、高校生の心に響く書物だ。これまでに「みらいぶっく」で紹介された本も含めて、そんな本をここに集めてみた。


近代とは? その成因を捉え直し、近代の苦悩の舞台、アフリカの今を知ろう

福田邦夫先生 元明治大学商学部教授 専門:国際貿易論

 

今の時代は、ポスト近代、第4次産業革命にあるなどと言われもします。しかし、世界の基本的なシステムは、やはり近代で、資本主義です。それにより様々な課題を抱えています。

 

本当にピューリタンの精神が優れていたからなのでしょうか。しかし産業革命が成立するためには膨大な資金(資本)が必要とされます。では産業革命に必要とするとされる資金(起爆剤)はどのようにして調達されたのでしょうか。


あなたは音楽に命を懸けられますか ~芸術の深い理解へのいざない

ピアニスト 管谷怜子さん

 

10代といえば最も音楽に感化されやすい時期ですね。吹奏楽や合唱を通して、または個人的な活動を通して、音楽をする楽しみや喜びに目覚めて芸術の分野に進もうかなぁと思っている皆さんに、西洋音楽を中心に少しだけ美術を加えて芸術への理解を深めるための本をご紹介します。


防災・復興と地域活性化を研究・探究してみよう! 

能登の未来を考えることは、すべての地方の未来を考えること。その参考やヒントになる本を、最前線の防災工学者が贈る

信岡尚道先生 金沢大学 能登里山里海未来創造センター

 

2024年1月には、再び大きな災害、能登半島地震が起き、同年9月には大きな水害にも見舞われました。防災・復興・過疎化対策・学びの改革・心と福祉の問題など様々な課題が突きつけられています。

 

それらの課題に対して、様々な学問から挑もうとしています。また、防災、地域活性、コミュニティの再生などの課題に対しては、高校生のみなさんにも実践的な学び、探究的な学びを通じて挑むことができるはずです。

 

その一助になればと考え、私が作成してきた高校生にも使ってほしい本のリストを紹介します。探究活動だけではなく、進路選択の参考にもしていただけたらうれしいです。


恐竜科学者による「人間は自然とどう向き合うべきか」

—恐竜学との出会いと、自然を畏れ、知を求めるための科学と思想に誘う本

河部壮一郎先生 古生物学者 福井県立大学恐竜学部教授 福井県立恐竜博物館研究員

 

科学の発展は、私たちに世界の仕組みを知る機会を与えてくれる。しかし、その営みは決して万能ではなく、むしろ人間の限界や自然の圧倒的な力を思い知らされる場面のほうが多い。ここでは、恐竜科学の魅力に出会う最良な本に加えて、「知と自然の関係」を考えさせる三冊の本を紹介したい。さらに、進化、生命科学、科学の在り方を中心に、人間の知の探求について考えさせてくれる本を紹介しよう。



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