第87回情報処理学会全国大会 第7回中高生情報学研究コンテスト
登下校時のイライラを解消! スクールバスの位置をリアルタイムで教えてくれるアプリ
津田学園中学校・高等学校(三重県)
チーム 津田学園サイエンスクラブ
伊藤 叡一郎くん(高校3年生)
(2025年3月取材)
スクールバス位置確認システム「バスなう」の開発と運用

※クリックすると拡大します
◆今回発表した研究を始めた理由や経緯を、できるだけ詳しく教えてください。
私が通う学校では、登下校時にスクールバスが運行されていて、私は小学生から高校生の12年間このスクールバスを利用していました。その中で、交通渋滞などが原因でバスが遅延してしまい、定刻通り停留所に到着しないことがよくありました。朝、停留所で待っているとき、「バスは今どこにいるんだろう」「もう通り過ぎてしまったのではないか」と心配になることがあり、スクールバスの現在位置を確認できるサービスの必要性を感じました。
自分で作ろうと思い立ったのは高校1年生のときで、まだプログラミングの知識も浅く、思うように進めることが出来なかったため、一度制作を断念しました。その後高校2年生になって、必修科目となった情報の授業でプログラミングについて学び始めてから、再びプログラミングに興味を持ち、高校3年生に進級したタイミングで制作を再開することにしました。
◆今回の研究にかかった時間はどのくらいですか。
今回の研究内容であるシステムの開発にかかった期間は約5か月です。
高校3年生の4月頃から構想を練り始め、5月から本格的に開発するようになりました。それから、夏休みに入って8月末には試験運用が出来るぐらいまで完成しました。9月頃に試験運用を行い、利用者から頂いたフィードバックを元に、年末にかけてエラーの解消やシステム改善を行いました。
◆今回の研究ではどんなことに苦労しましたか。
実運用するにあたって、システムの有用性を実証するためにアンケートを実施しました。サイエンスクラブの柳田大地先生や事務員、運転手さんなど、多方面の方々に協力いただき、多くの人への感謝を感じました。
◆「ココは工夫した!」「ココを見てほしい」という点を教えてください。
より多くの方からアンケートの回答をいただきながら、システムの修繕を実施していくことは大変でしたが、とても貴重な経験となりました。
◆今後「こんなものを作ってみたい!」「こんな研究をしてみたい」と思うことがあれば教えてください。
情報デザインの学問の世界に進んでいくので、そこでの知識や経験を活かしながら、社会の課題を解決ができるようなテーマについて取り組んでいきたいと考えています。
※伊藤くんの発表は、中高生研究賞最優秀賞・文部科学大臣賞を受賞しました。
→他の記事も読もう